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坂の風景

日常

豊島が好きだ。中でも、唐櫃港から少し坂を登ったところにある、坂の風景がとくに大好きだ。
家浦港からこの坂に向かうと、急なカーブの入り口がどーんと飛び出して、左手には美しい棚田が、右手には豊島美術館が見える。
この坂を自転車で下るときの、海吸い込まれちゃうんじゃないか、っていう瞬間が好き。
気がつけば、何枚も何枚も、このアングルから撮っていた。
わたしは、豊島は三度目なんだけど、過去の写真を見ていると、同じアングルから撮っているものがいくつかあった。

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2013年3月(瀬戸内国際芸術祭)

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2011年3月

このころは、5年後に一人旅してるだなんて、思ってもみなかっただろうなあ。
性格や考え方は少しずつ変わっているけれど、好きな風景は変わらないみたいで嬉しかった。
飽きやすい性格だし、どんどん変わっていきたいとも思っているけど、変わらない部分もある。そういうところも大事にしていきたいな。

いい時間

日常

小豆島オリーブマラソンでした。

一年前は、親と教師と仕事先以外の大人と関わったことがなかったし、「社会」という概念を知らなかったんですが、この一年は、自分がどこにいて、どう生活していて、何をするときが一番嬉しいのかを「知る」一年でしたね。

次の一年は、自分の心地よさを作っていく一年です。
人と関わること、自分を見せることが根本的に怖かったけど、少しずつ克服したい。この一年で「人と関わりながら過ごすことが充実感を得る近道だ」ということを知ったから、次は自分をそちら側に寄せていく。
他人の人生に乗っかるのはやめて、自分の人生を作っていきたい、なんて、そんなことを漠然と考えています。

何かをするために何かをやめる

日常

この数ヶ月、ちょっと忙しくしてしまっています。まあ、それはちょっとの間がんばればいいので、置いておく。それで、問題なのはやりたいことはたくさんあるし、読みたい本はどんどん出てくること。忙しい中でどうやって時間を作るか、というのを考えました。睡眠時間を削る、みたいなマッチョな方法もあると思いますが、わたしは七時間くらい寝たほうが調子がいいのでそれはナシ。じゃあどうするかというと、いままでやっていたことをやめるしかない。そこで、ちょっとSNSを見る時間を減らして見ようかな、と思っています。

SNS、大好きです。すげー楽しい。いくらでも見ていられる。けど、心から嬉しい! という感じではないし、「今日はSNSやるぞー!」って意図的にやっていることもない。じゃあ何故やるのかというと、たぶん「手持ち無沙汰」になることがストレスなんだと思います。休憩するときとか、いいアイデアが思い浮かばないときとか、「何もしない」をすればいいと思うんだけど、不思議とちょっと物足りないような気持ちになる。疲れたー!って言ってベッドにごろんするときも、ついついスマホを握ってしまう。休憩なんだから、何もしなければいいのにね。それで、ちょっと見始めるとずっと見てしまって、気がつけば1時間! なんてことがよくあります。

意図的に「やめる」というのはわたしには難しい。なぜなら手持ち無沙汰という問題は解決できないから。そこでちょっと試しているのが、SNSのアプリをまとめてフォルダに入れることで動線を遠くすること。そしてkindleアプリを横に置く。無意識に何も考えなくてもできる娯楽に流れがちなんだけど、そのアプリを触ろうとした瞬間に「読みたい本」について思い出すようにした。kindleで読む本についても、「難しいけどためになる本」だと読むのに気合がいって疲れるので、とびきりおもしろいコラム、みたいなものに絞っています。1つのセンテンスを読むのに時間がいらないので切り替えがしやすいし、前後関係を気にしなくて良い。
ここまで書くと、SNSも本も「コンテンツを消費する」面ではそんなに変わらないような気がしてきたけど、本のが後に残るものが多い気がするし、本を読んでいる時間はポジティブで豊かになったような気がするので、それでいい!気持ちの問題!

SNSは何かに似ているなあ、と思うものがあって、それはついついやっちゃう間食である。ちょっとお腹が減ったときにうっかり食べちゃうんだけど、お菓子のそれ自体はそこまで嬉しいものではない。(そりゃあもちろんおいしんだけれど!)けど、ちょっと我慢して、空腹の状態でごはんを味わったほうが、何倍も嬉しく思います。美味しいお店のスイーツを意図的に食べに行くのならいいんだけれど、惰性で食べているものが多いように思う。

しかしながら、SNSにしてもお菓子にしても、意図的にちょっとはガマンしないといけない。そのガマンが、根性じゃなくてシステマティックに解決できるといいんだけどなあ。

ブログを書くのは、自分のため。

日常

なんとなく、人は何かしら表現したいんじゃないかな、って思っています。
絵を描いたり曲を作る、みたいなのはもちろん、instagramに写真をあげたりTwitterでつぶやくのも表現。カフェで他愛のないおしゃべりをするのも、居酒屋で将来のことについて語り合うのも表現。「わたしはここにいるぞ」って積極的に主張するわけじゃないけど、根本ではどこかそんなふうに思っている部分があって、それぞれにぴったりフィットする方法で表現している。
わたしの場合、その方法のひとつにブログがあります。
なぜブログなのかって言われると、素朴に「書くこと」自体が好きなのかも…。決して上手ではないですが、中学生のときに先生に文章をめちゃくちゃ褒めてもらった原体験があって、それをいまでも引きずっているんですね。お恥ずかしいことですが。


わたしは、口頭で表現するのがとっても苦手です。「楽しかった」とか「感動した」なんてのは心の中にプールさせられるんだけれど、その前後関係をうまく繋ぎ合わせられないというか…。聞かれたら答えられるけど、ひとつの文として編んでいくのが瞬時にはできない。(話すのがうまいひとは、どうやっているんでしょうね。話しながら、構成を考えているのかな。)
一方で文章を書くときは、プールされた言葉同士をじっくり考えながらすこしずつ紐付けすることができます。いろんな並べ方を考えて、いちばんしっくりくる順番に並び変えられたら、それが文章になっている。
文章を書いていると、自分で自分に驚くことがよくあります。「この時楽しいって感じたのは、こういう理由だったんだ!」って。文章にする作業をしていると、考えが抜けている部分が浮かび上がってくる。それを埋めるためにあれこれ考えていると、感じたその瞬間には気にも留めなかったことに気がつくようになる。それを繰り返していくと頭が整理されて、自分で自分の感情が理解できる。この瞬間が、最高に気持ちがいいんです。
書くこと自体は自分しか見れない日記帳でもできる。けど誰かに見られることを前提に書いていると、きちんと伝えるために整理作業をしっかりとやるようになります。それから、一度頭の整理ができていると、口頭で話すのがずいぶんと楽になります。書くことで考えが整理されているからでしょうね。


文章を書いた結果、反応が貰えるのはもちろん嬉しい。スターやいいねのために書いてるんじゃないけど、それらが「書くことが好き」という気持ちを継続させているのは間違いない。それから、自分が一方的に好きだと思っている人に読んでもらえると、ものすごく嬉しい。ヤッター!ってガッツポーズしちゃう。これはなかなか、ブログじゃないとできない体験かなあ。TwitterFacebookは「誰が言っているか」が重要だけど、ブログは「書いてある内容」が重要だから、ぜんぜん知らない人にも届きやすいんだと思います。


インターネットができる前は、書くことが得意でも表現する場所ってあまりなかったんじゃないかな。たくさん表現できるのは話すのが得意な人。けど、さいきんは話すのが苦手な人でも表現できる。「ブログを書くこと」について考えるとき、わたしはそんなことをよく考えます。わたしは良い時代に生まれたなあ。ほんとうにラッキーだ!
そして余談だけど、このブログをはじめた一記事目でも似たようなことを書いていました。
yulily100.hatenablog.jp
三年間で大学を卒業したり就職したり親元を離れたりと、様々なことがあった。(この頃は三年後に京都で働いているなんて思っていなかったし。)色んな人と出会って、色んな経験をして、価値観もかなり変わったんだけど、ブログを読む限り根本的なスタンスはあまり変わってなかった。文章も表現も構成もめちゃくちゃで読みづらいんだけど、考えていることは同じでなんだか愛おしかった。こんなふうに振り返られるのも、ブログのいいところだなって思います。三年前の自分が何を考えていたなんて、なかなか覚えていられないからね。



今週のお題「私がブログを書く理由」


よければこちらも。

yulily100.hatenablog.jp
社会人になってすぐに書いた記事。外的なメリットをメインに書きました。


blog.hatenablog.com
好きなブロガーであるphaさんも「自分のためにブログを書いている」と言ってて、なんだか嬉しかった。この記事は、その嬉しさをしっかり表現したくて書きました。

『日本のシビックエコノミー』を読んで、「楽しさ」のような数値化できないものを価値と捉えられるようになった

感想文

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『日本のシビックエコノミー』という本を読みました。シビックエコノミーとは、市民が社会や地域と関わることで生まれる経済、という意味で使われています。この本はその「関わり方」を紹介する事例集です。事例とともに、特徴的なポイントや活動の背景等が書かれています。詳しくは、筆者の一人である江口晋太朗さんのブログで紹介されています。

blog.eguchishintaro.jp


シビックエコノミーの考え方で面白かったのは、価値を収益や来場者数などの数値化できることだけではなく、生きがいになったとか孤独感を埋められたとか学びが得られた、のような数値化できないことにも置いていることでした。
エコノミー、即ち経済というと、金銭を動かして利潤を得るための方法のようなイメージがありました。ですが、この本ではそれだけではなくて「豊かさ」の観点でも事例が紹介されています。(「豊かさ」というと様々な捉え方があると思うのですが、ひとまず「楽しく生き生きと過ごせているか」と解釈します。)

たとえば、最近だと保育園の話題をよく耳にします。わたしはこの問題には「事前にしっかり計画する」とか「保育園の入りやすいところに住む」とか「親の手が借りられるよう工夫する」など、個人でどうにかするしか方法はないと思っていました。ですが、この本で紹介されていたアプローチだと「第三者が、地域のお年寄りが子供を気にかけられるような場所を提供する」といった方法で解決していました。親は子どもを預けられるし、子どもは様々な大人と触れられる。そしてお年寄りはこどもと触れることが生きがいになる。そのような観点で考えたことがなかったのでとても新鮮でした。(わたしがまだ、子どもを育てる立場ではないからというのもありますが)

これを読んでいて、最近知り合った小豆島の観光案内所のおっちゃんたちのことを思い出しました。神戸から小豆島坂手港へのジャンボフェリー就航をきっかけに、島のおっちゃんたちは港の観光案内所のスタッフとして雇われたそうです。そしてそれをきっかけにわたしのような若者と接することが増えました。わたしは、おっちゃんたちがいつも元気そうなのを不思議に思っていました。そのことを話すと「若い子と接しているからだ」と嬉しそうに答えてくれます。一方でわたしは、会いに行ける人や場所ができたのが嬉しくて機会があるごとに彼らに会いに行っています。「観光案内所」という仕組みは、そこまで利潤は生まないかもしれないけど数値化できない繋がりや楽しさを生み出しているのかもしれない、と感じました。

わたしは以前、女性にプログラミングの楽しさを知ってもらうイベントを主催し、自らコーチとして教えたことがあります。もともとの問題意識としては、京都という地方都市は東京に比べるとITに触れる機会が少ないこと、プログラミングのコミュニティは男女の偏りがあり女性にはハードルが高いことがありました。それでも「パソコンに触れて何かを自分の手で作ることは楽しいし、集まってプログラムを学ぶことはワクワクする」というのを伝えたくて企画しました。この取り組み自体はお金を生み出さないということもあり、開催意義を問われると悩むことがありました。ですが、本を読んで少しすっきりした部分があります。今までパソコンに触れたことのない人たちにプログラミングの楽しい世界を知ってもらうことや、コミュニティを形成することが「価値」と呼べるのかもしれないし、わたしはそのためにやっていたのだ、と。

わたしは、高校生ぐらいの文化祭等の打ち上げに始まり、同窓会やバーベキューのようなイベント、社会人になってからはちょっとしたワークショップといった「やる必要はないけど、あると楽しいイベント」みたいなものを企画するのが好きでした。毎度「自分が楽しめることがしたいし、誰もやらないなら自分がやる」くらいしか考えていませんでしたが…。一方で後ろめたい気持ちがどこかにありました。自分のためになることをするべきではないかとか、こんなに興味の対象が変わるのは変じゃないかとか、こんなことをやって社会的に何になるんだろうとか。ですが、この本を読んでいると「自分がいいと思ったからやる」とか「楽しくなりそうだからやる」というのがたくさん紹介されていました。それを読んで少し気持ちが晴れたというか…。自分の悪いところだと思っていた部分が、肯定的に捉えられるようになりました。これからは胸を張って「楽しいこと」ができるといいな。あくまでも自分が楽しめるペースで、ね。

日本のシビックエコノミー―私たちが小さな経済を生み出す方法

日本のシビックエコノミー―私たちが小さな経済を生み出す方法

  • 作者: 江口晋太朗,太田佳織,岡部友彦,小西智都子,二橋彩乃,紫牟田伸子,フィルムアート社編集部
  • 出版社/メーカー: フィルムアート社
  • 発売日: 2016/02/25
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