ハロー写真、それからKYOTOGRAPHIEでのこと。

わたしはデザイナーなのだけれど、アートや芸術にはそれほど興味がなかったりする。画家よりも研究者のほうが自分に近いと思ってる。一方でエンジニアである夫はアートが好きみたい。プログラム上での表現を追求することは、もしかするとアートに似たところがあるのかもしれないけど詳しいことはわからない。

…というわけで、なにもないはずのGWの一日に夫が KYOTOGRAPHIE(京都国際写真祭) に連れ出してくれたのだった。自分だけだったら多分行かなかったんだろうな。

KYOTOGRAPHIEというのは、京都市内のいくつかの会場に分かれて写真作品が飾られている。地図にマッピングされた展示会場を表すピンを見ながら、自転車を漕いでゆく。向かった先は丹波口の三三九。さざんがきゅう、って読むんだって。夫曰く、普段は行かない場所にふらりと迷い込めるのがいいらしい。なるほど、自転車で巡れるサイズ感がいい具合にマッチしている。

三三九、すごかったなあ。ずっと使われていなかったであろう旧貯氷庫と旧氷工場に、力強い写真が佇んでいた。崩れ始めた階段に、むき出しの配線たち。建物の強さに圧倒されてしまった。











それから場所を変えて、京都新聞ビル 印刷工場跡へ。これがまたすごいんです。ひんやりとした空気が広がるだだっ広い空間に、きんきらとしたマットが敷かれている。奥のほうに進むと、さらに倍くらいの空間があった。こんなにも巨大な空間で新聞が刷られていたのか。


なんだか写真の話がなくてごめんなさいね。笑 ただ、KYOTOGRAPHIEは写真好きだけではなくて古い建物好きにとってもたまらない展示だった。有名建築でもなんでもない、とある町のとふつうの工場が、こんなふうに残っていて新しい解釈をされているのはやっぱり嬉しい。有無を言わさず取り壊される運命だってあったのに。

そうそう。写真といえばFujifilmのX-T10というミラーレス一眼を格安で譲っていただいたんです。だからたくさん撮影できて嬉しかった。まだまだ35mmのレンズには慣れないけれど、奴との距離はすこしずつ縮んでいる。ちなみにこの記事の写真はすべてX-T10で撮ったもの。