壬生をあるく

友人の事務所を訪ねるために、未知のエリアである壬生へ行く。すこし話したあとは餃子屋さんで餃子定食(小)を頼んだ。大・中・小とありごはんの量が違うのかな?と思いきや、違うのは餃子の数。もりもりと盛られたごはんに、餃子が八個。そしてスープ。味噌だれで食べるのがおいしい。素朴なカウンターからは調理の様子が一部始終伺える。具材を皮に詰める手が近い。そして奥には居住スペースがあるのが見える。いいな、こういうの。また来たいな。

大阪へ向うために西院駅へ。阪急電車の緑色のランプの電車は目の前で行ってしまった。次のを待っているが一向に来る気配がない。すこしして何か放送が入る。一度目はマイクが途切れ途切れでよく聞こえなかった。二度目に「摂津駅での車両点検のため運転を見合わせています」と聞こえる。あらら、逃しちゃったのが最後だったか。十分ほどぼーっとしていたけれど、諦めてJRの駅まで歩くことにした。

JR丹波口駅までは二十分ほど。なにもない道で踏切のようなカンカンカンという音がする。お隣の自転車のお姉さんが止まっていたのでわたしも止まった。すこしすると目の前を路面電車が横切った。それからまたすこし歩いて、なんとなく目についた踏切を渡ったのが大正解。小さな商店街のようなところに出た。アーケードではないが、大きな屋根というか、テントのようなものがついていた。個人の店が並ぶ。お肉屋さんと豆腐屋さんが二件ずつあったのはなぜだろう。バーのない踏切も、屋根式の商店街も、はじめて見た風景だった。

電車を逃しちゃったのは残念だけど、新しい景色を見るのはわるくない。余白のある日々はいいものだ。夫には大阪のおみやげに〈551の豚まん〉と〈りくろーおじさんのチーズケーキ〉を買って帰りました。「溶ける〜!」って言って喜んでた。