株式会社グッドパッチにお邪魔してきた

めっちゃ前(5/30)になるけど、東京のGoodpatch.incという会社にお邪魔させて頂いた話を書こうと思う。



その前にめっちゃ長い前置きを書きます。


私が通ってた高校はとりあえず大学は国公立目指そうぜみたいな風潮があって、
そんで私は美術の授業好きだったし父親が3DCADでモデリングするような仕事をしていたのでなんとなくプロダクトデザインやろうと思って、今の大学を選んだ。
今はUI/UXとwebのデザインをやりたいと思っているけど、当時はそんなことさらさら考えてなかったし、
そもそもデザインに対する熱意とかは全然なくて、力学とか数列とか好きだったし理系の勉強しながら芸術っぽいこともちょっとできたらいいかなーとか思ってた。
(私の在籍している大学はデザイン学科のある国公立の工科大学で、入試も理系とちょっとだけデッサンて感じだった)

そんでいざ入学してみると数学とか物理っぽいことは全然しなくて、専らデザインのことばかりやってた。
特にプロダクトに思い入れないのに漠然と「自分はプロダクトデザイナーになりたいんだからプロダクトデザイン好きなはずだ」と思い込んでいたので、いざ制作となるとそんなに興味ないことを好きだと思い込ませてやっていたのでけっこうつらいかんじだったし、あまりはかどらなかった
そんな中でプロダクトデザインを続けていて、3DCADで制作するような「もののかたち」には興味ないけどものの使い勝手とか興味あるなーと思い始めた。
GUIじゃなくてフィジカルUIだけど、UIのデザインに興味を持ち始めたきっかけはたぶんこのへんじゃないかなーと思う

それから大学3年の後期の実習でUIに関する課題が出た。「ボタンという概念を捨てて音楽プレーヤーの全く新しい操作方法を考えよう」みたいな課題だった。
(講師はsoftdeviceという京都のけっこう古いUIの会社の取締役の八田さん)
その課題で、「もの」じゃなくて人の行為を考えるのけっこう楽しいなーと思って、UIのデザインをやっていきたいと思った
(その時期に同じくsoftdevice創業社の高橋さんのUIの講義もあって、それもすごくおもしろかった)
でもうちの大学の卒業生でUIデザインっていったら院に進学してゆくゆくは家電メーカーのUI部門に就職って感じで、それはそれで何か違うなって思ってたんだけど、「UIデザイナー」としての求職ってほとんどないしどうしたものかという感じだった

そんな中でサークルのwebサイトを作る機会があって、それがとても楽しかった。
中学校時代、CSSじゃなくてテーブルレイアウトが主流の時代に自分の描いた絵を載せるホームページを作ったことはあったけど、デザインとしてのwebページは初めてだった。でも自分が発信したデザインと情報がどこからでもアクセスできるの面白いなあと思ったし、加えようと思えば様々なインタラクションを加えられるのが何より楽しいと思った
それで、身近にUIができるといえばwebデザインという選択肢があるなあと思ったのが、私がwebデザインの仕事を志望し始めたきっかけだ
そのとき大学4年生の春で(今5年ね)、就活しなきゃいけないけど「webデザインほとんどやったことないけどwebデザイナーになりたいです!」っていうのもおかしな話だと思ったのでとりあえず就活はやめてwebデザインの勉強をすることにして、ソーシャルゲームの会社だけれどwebデザインも扱ってるような会社でアルバイトし始めた
web、グラフィックの要素がけっこう強いのにも関わらずphotoshopの「レイヤー効果」すら知らなかったのでその時のアルバイト先にはめっちゃ迷惑かけたけど、ソフトの使い方を始め、コーディングに至まで細かく教えて頂けて、とってもお世話になった

大学4年の1年間である程度勉強して、webデザイナー志望としてちゃんと就活したいから1年留年することにした(就活していく上でめちゃ入りたい企業があったとして新卒しか取らない、とかだったらとっても後悔すると思ったので)
webデザイン専門のアルバイトしたいなーと思ったのでソーシャルゲームの会社をやめて今のはてなのアルバイトを志望した
かろうじて拾ってもらえてほんとよかったなーと思ってる
プロダクトデザインやってたときはデザインつらいしやめたいと思ってたけど、webはじめてからは熱意を持てるようになった




それでようやく本題に入るのですが、この長い長い前置きで言いたかったのは、私はUIデザインがやりたいけどUIデザインの会社があまりなさそうだからwebデザインを始めたということ
(もちろんインターネットめっちゃ好きだしwebサービス好きだし文字列を書いたら色をつけられたりリンクさせたりできる世界観も好きなので仕方なくwebデザインをやっているわけではないし、webデザインに興味持ててよかったなーと思ってます)


そんなこんなでwebデザインの情報集めようと思ってデザインのエントリーをたくさん見ていた中に前述のgoodpatchが運営するmemopatchというブログが目に入るようになった
ここのブログはいつも面白いなーと思ってみていたのですが、その運営会社の紹介に「web制作会社」ではなくて「UIデザイン会社」って書いてあったのを見て、ちょっと衝撃を受けた
自分は「UIの会社なんてない」って思い込んでいたのでそういう会社があるのを知って純粋に嬉しかった気がする(しかもその時いいなあと思ってたアプリであるgunocyのデザインもしてたので、更に興味が沸いた)
twitterには「いま、会えるUIデザインカンパニー」なんて書いてあって、コンタクト取れば訪問できるのかな・・・是非一度行ってみたい!!って思うようになった



そんなこんなでgunocyが2.0にアップデートされた時にtwitterで「gunocyアップデートされてる!goodpatchに行ってみたいな〜」みたいなつぶやきをしたらgoodpatchの土屋社長から「いつでもどうぞ」という旨のメンションを頂けたので実際に行ってみることにしました






そしていざ!念願のgoodpatch!
一応就活も兼ねていたけれど就活のついでの会社訪問ではなくむしろ会社訪問のついでの就活って感じだった



プロのデザイナーとは違って、こちらに提供できるもの(=向こうにとって価値のあるもの)の無い身というのにも関わらずたくさんお話をして頂けて嬉しかった
日本人初のdribbblerである貫井さんとお話することもできた


貫井さんのお話で最も印象に残っているのが、「いいものにはどんどんお金を払っていくべき」っていう話である。
アプリにしても何にしても、「優秀なデザイナーが細心の注意を払って時間をかけて作った美しいもの」にはそれだけの価値があって、そういう価値は決して簡単に生まれるものではないのだからお金を払うのは当たり前だよね、ってことだと思う
自分もそういう素敵なデザイン(=価値)にどんどんお金を払っていこうと思ったし、実際それ以来いいなとおもったアプリにお金をかけるようにしている
(実際お金を払って買ったアプリは無料のアプリとは比べ物にならないくらい質が高い。)
身の回り、というか日本の風習的に「無料で手に入り得る実体のないコンテンツにはお金を払わない」文化があるような気がしているんだけど、
みんながいいデザインや価値のあるものにお金払うような文化になったらいいものもっと増えると思うし、せめて自分だけでもいいものにお金を払うことで「素敵ですね!!」と言えるタイプの人間になりたいと思う


goodpatchに訪問できて、素敵な人と知り合えて参考になる話を聞けてとても充実したし、自分の意識の浅はかさを少しでも改められてよかったと思う

そして後日、goodpatchに訪問したおかげで出会えた人がいたのでそれもまた素敵なことだなーと思いました(このことはまた別の日に書こう)




ほんとうにありがとうございました!

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