料理動画で毎日がちょっと楽しくなった

我が家の二〇一八年の最初のブームはお料理のようです。と言ってもここ数日の話なんだけど…。会社から帰ってきて、わたしが何か作る間に夫も何か作る。するとあら不思議、自分が作ったのとは別のもう一品ができているんです。当たり前のこと言ってるみたいだけど、ちょっと違うんだな。たとえば二人で手分けしてこの二品を作ります!とかだったら、片方は切る係、もう片方は炒める係になる。そうすると二品分の段取りについて気を使わないといけない。それから、どちらか一人が指示を出す形になって、もう一人はお手伝いになってしまう。効率的でいいのだけれど、どうしても相手のことが気になってしまうし、達成感が得られにくい。

それが、一人一品だと、一つのことに気にかけている間にもう一品が出来上がってる。これ、なんだか魔法みたいじゃないですか? (気にかけることに力を使いすぎ、ってのもある)そんな感じで、わたしがオムレツを作っている間に夫はお味噌汁を作ってくれている。おかずが二つあると見た目にも嬉しいね。一日の終わりのささやかな楽しみ。


料理をするようになったきっかけはいくつかあるんだけど…。その一つに、料理動画アプリというものがある。〈クラシル〉というのを使っているんだけど、これがかなり良い。料理というと、味を舌で覚える職人技か、はたまた1gの誤差も許さない理科の実験か。なんだか失敗してはいけないような気難しいものと思っていたけれど、動画を見てると、このくらいふんわりした気持ちでもできるんだ、と思えてくる。あまり料理に慣れていない夫が「これなら作れそう!」と言って何かやり始めたりする。レシピのクオリティが安定していて失敗しないところ、レシピの数が多すぎないところ、なんか難しそうな具材を使っていないところ、ボウルに【★】を加えます、なんて書いてないところ、料理の行程を俯瞰しやすいところ、などなど、良いなあと思うところがたくさんある。それをぜんぶまとめて、わたしたちの日常に楽しい時間が増えた、というのが、なんというかとにかく素敵だな、って、同じサービス開発者としては思うわけです。