子が生まれて4ヶ月がたった。ちょっとつらい1ヶ月だった。
1/19で子どもが生まれて4ヶ月になった。もう二週間たったけど、簡単に振り返っておきます。
赤ちゃんのようす
- ちょうど3ヶ月になった頃はゲラゲラ笑ってたけど、3ヶ月半ではそこまで笑わなくなって、4ヶ月くらいでまた笑い始めるようになった…?
- ちょうど3ヶ月くらいのころはただ親のマネしてたのかな?
- 私にだけ笑わない時期があってめちゃめちゃつらかった……。
- 夜寝て、昼寝は朝昼夕3回、みたいな生活リズムができはじめた。
- 相変わらず手をじっと見ている。
- ものをつかむようになった。
- 首がやや安定しはじめた。
- ちょっとの間ならうつ伏せでも首が上げられるように。
- 30分くらいで昼寝から目覚めることが増えてきた。
- 寝かしつけが難しくなってきた。
- 赤ちゃんが寝る音源みたいなものも試してみるがあまり効果なし…。
- これまでは横抱っこゆらゆらで寝かしてたけど、なかなか寝ない&置いた瞬間に起きたりで1時間以上かかりはじめたので徐々にやめた。
- 横向いて体を反らし始めた。寝返りの練習してる?
- 感情がある!
できごと
- 百日祝いがあった。お食い初めはよくわからなかったのでレンジでチンするだけの鯛や茹でるだけのハマグリなどがついた簡単なセットを購入した。
- 食器などは家にあるものに加えて、普段から使えそうなお皿を買い足した。
- もし次があれば(あるのか?)鯛とハマグリだけうまく手に入れて、煮物や赤飯は手作りでもいいな〜と思った。
- お正月に夫の実家(東京)に行くために一泊二日で初の遠征&外泊をした。
- 行きの新幹線はスヤスヤで良かったな。
- 夜は今までにないくらいの爆泣き。たくさんの親戚に会いすぎたせいか、いつもと違う睡眠環境のせいかな……?
- 夫の親戚が喜んでくれたようで良かった。親戚多いとこんなにお年玉貰うんだ…という驚きがあった。
- 帰りの新幹線はうまく眠れなくて座るとグズグズ。交代で抱っこ紐で揺らしながら立ってた。
- じぶんの実家(大阪)にも日帰りで帰省した。
- 電車で一本なのでそんなに大変ではない。
- あまり他人に興味のなさそうな父や妹が赤ちゃんを見てニコニコしててびっくりした。
- 保育園の面接があった。今のところは入れそうな雰囲気。
導入してよかったものなど
- 今まで抱っこ紐しか使ってなかったけど、赤ちゃんの体重が増えて肩や腰への負担が大きくなってきたのでベビーカーをレンタルした。
- 座れるようになったらB型のベビーカーを買うかな?
- 〜3ヶ月まででベビーカー欲しいと思うことはなかったので、レンタルするタイミングはちょうどよかったと思う。
- 借りたのはこれ。軽いのにした。この価格帯のものを買うのは勇気がいる……。

コンビ ホワイトレーベル ベビーカー スゴカル 4キャス compact エッグショック HH シリウスネイビー 生後1ヶ月~36ヶ月まで対象
- 発売日: 2018/05/28
- メディア: Baby Product
わたしのこと
- 夫の職場復帰と出張&私に笑わない&昼寝が短い&寝かしつけ難航が重なってものすごくつらかった…。育児を始めて一番つらかった。
- 朝だけ寝かしつけをがんばって、昼は長めの散歩と夕方は抱っこ紐に入れて生活するので乗り切った。
- 散歩がてら近所のショッピングモールによく行ってる。子ができてフードコートのありがたみがわかった。雨の日も抱っこ紐とベビーカートで過ごせるので安心。
- 夫が出張などでいないことがちょくちょくあり、ワンオペ風呂にもすこし慣れた。
- 赤ちゃんが起きている時間が増えてきた。起きてる赤子と何をすればいいのか問題。
- あとから知ったけど、赤ちゃんがひとりで遊んでるときはつきっきりじゃなくてもいいんですね。
子どもが生まれて3ヶ月がたった。生後1ヶ月からの2ヶ月間をふりかえる。
子が生まれて3ヶ月がたった。赤ちゃんはあっという間に成長してしまう。ちょっとしたことでも忘れてしまうのは悲しいのと、後から見返して楽しめるよう生後1ヶ月〜3ヶ月の2ヶ月間のことを簡単に振り返っておく。
写真は拳を高く掲げて手を観察する赤ちゃん。
赤ちゃんのようす
夜のお世話と睡眠
- 生後1ヶ月くらいでも深夜は頻回授乳。睡眠時間を確保するために夜は夫、朝は私というシフト制で世話をしていた。
- 粉ミルクを飲まない赤ちゃんなので、夜中は搾乳したものを飲ませてもらって私は寝る、というのをやっていたのだけれどまあまあ大変だった。
- 搾乳器と哺乳瓶を洗うのがめんどう
- 今日のぶんの搾乳しなくちゃ…という義務感がずっと続く
- 搾乳量が足りなくて結局1時間後に授乳することもある
- 赤ちゃんの泣き声で結局目が覚めてしまう
- 利点としては、運がよければ6時間くらいぐっすり眠ることができる
- 赤ちゃんも夫も私もあまりメリットがなかったのでやめた
- 結局は寝てる私の隣にあかちゃんを置いてもらって添い乳し、おわったら私はそのまま寝て赤ちゃんは引き続き夫が見る、という感じに落ち着いた。
- 生後1ヶ月半くらいでときどき昼夜逆転していて、なかなかのつらさだった。
- 深夜3時におめめぱっちりの赤ちゃん!
- 朝起きたら玄関先に出て光を浴びせる、などしてみた。
- 生後2ヶ月くらいからちょっとずつ夜もまとめて寝るようになる。
- このあたりでゆるやかにシフト制をやめる
- 生後2ヶ月半あたりで、夜5〜7時間寝る日が出てくる
- 生後3ヶ月の直前くらいで一度、夜12時間続けて寝た!!!
- 生後3ヶ月の今の夜の授乳は1,2回くらい。
- 寝室に置いたら勝手に寝てくれるようになってすごい。(失敗する日もある)
- 逆に昼寝の時間が短く(30分くらい)になることが増えてきて悩ましい。
からだの成長
- 生後1ヶ月の終わりくらいからあやすと笑うようになってきた。
- 朝は機嫌がいいことが多い
- 生後2ヶ月から笑うことがどんどん増える
- 気がついたら声を出して笑うようになってた。
- 同じく生後2ヶ月くらいから何かアウアウウニウニ言い始める。
- 生後2ヶ月半くらいから手を見始めた。ハンドリガードというやつ。
- 最近はめちゃめちゃ真剣に見てる……。
- 同じく生後2ヶ月半くらいで手を舐め始める。
- 最初はげんこつをチロチロ舐める程度だったけど、だんだん指をジュパジュパするようになってきた。
- 生後3ヶ月の今はよくしゃべるしよく笑う。手を見たり舐めたりして楽しんでいるようす。
- 「コケコッコー」と言うとなぜか笑ってくれる。
買ってよかったものなど
ベビーモニター
- とにかく買ってよかった…!!!
- 我が家は寝室とリビングの階が違うので、赤ちゃんを21時くらいにリビングで寝かして、大人が寝る24時くらいまでは暗闇のなか静かにそーっと過ごし、寝室に移動するタイミングで赤ちゃんも一緒に寝室に連れて行ってた。
- 赤ちゃんを起こさないように気を使いながら過ごすのがなかなかにストレスで、赤ちゃんもちょっとしたこと(大人のくしゃみとか…)で起きてしまってかわいそうだった。
- ベビーモニターを買ってからは、21時の時点で赤ちゃんを寝室に寝かし、大人はモニターで様子を見ながら、リビングで自由に過ごせるようになった。
- ふたりであたたかい飲み物飲みながらまったりしたり、リングフィットアドベンチャー(筋トレのゲーム)できるようになった……とにかく最高………。自分の時間を持つの大事。
絵本

- 作者:まつい のりこ
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2001/08/27
- メディア: ボードブック
- 近所にできたショッピングモールのファーストブックコーナーで発見。なんか見たことあるし定番の本かな〜?安いし買うかくらいの軽い気持ちで買ったがとても良かった。
- 色がはっきりしていて見やすいみたい。じっくり見つめたり笑ったりする。
- 夫が熱心に読み聞かせてて微笑ましい。
電動鼻水吸引器

Baby Smile 電動鼻水吸引器 メルシーポット S-503
- メディア: Baby Product
- そんなに困ってはいなかったが、鼻水吸い器最高!というのをよく聞いていたので、風邪とか引く前に買っておくか〜という気持ちで買った。
- 大人も使えるのが良かった。むしろ鼻風邪をひきやすい夫のがたくさん使っている。
育児書

- 作者:牧野すみれ
- 出版社/メーカー: 京阪神Lマガジン
- 発売日: 2017/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 母乳が出すぎて赤子がむせて困っているところで読んだ。母乳過多ぎみの人に向けた情報があまりない中、この本には対処法がしっかり書いてあってよかった。
- 情報の出典がWHOガイドラインで納得感がある。
わたしのこと
育休しながら働いている。
- 産後2ヶ月の産後休業が終わり、育児休業に入ったタイミングで週8時間程度働き始めた。半育休というやつ。
- 社員2人くらいの会社でデザイナーは私1人だけ、という感じなのでちょっとでも働き始められてよかった。
- デザイナーのはずだったが最近は編集業もしてる
- 12月末までは夫も半育休なのでなんとかなっているが、年明けからどうなるか…?
保育園の申し込み
- 来年4月に0歳児クラスで預けたい。
- 夫と一緒にいくつか見学して、近くて保育方針もよさそうなところに申し込んだ。
- 私が住んでいるところは夫婦フルタイム勤務で0歳児入園ならまあ入れるでしょう、という感じなので安心しているけど、油断はできない……。
赤ちゃんを連れて外出
- 生後1ヶ月半くらいで赤ちゃんを連れて初外食。まだまだ体がふにゃふにゃで心配になる。
- 生後2ヶ月をすぎたくらいから安定感が増してきた気がする。
- 生後2ヶ月くらいで初めて赤ちゃんと二人きりでバスに乗った。
1.6万リツイート7.8万いいね
夫がお風呂で赤ちゃんに何か話してるな〜と思ったらプログラミングの実装方法について相談してた
— ゆりりー☁ (@yulily100) 2019年11月13日
赤ちゃんと過ごした一ヶ月と、買ってよかったものなど
はじめての赤ちゃんとの生活もなんとか一ヶ月生き延びることができたので、暮らしぶりや買ってよかったものなどを振り返ってみます。
お世話
育休中の夫とふたりで世話している。
新生児は夜中でも2,3時間でおなかをすかせて起きてしまうので、いまのところ
- 夜23時くらい〜深夜4時くらいは夫に世話してもらって私はしっかり睡眠(授乳のときだけ起こしてもらう、おむつやげっぷは夫)
- 深夜4時くらい〜朝8時くらいはふたりとも寝て赤ちゃんが泣いたら起きる
- 朝8時〜昼13時くらいは私が世話して夫はしっかり睡眠
というふうにしている。授乳があるので私は2,3時間おきには起きているが、静かな部屋である程度しっかり睡眠できてるのでそこまでしんどくはなってない、かな?
おっぱいやミルクのことなど
まじで四六時中おっぱいのことを考えている。寝ても覚めてもおっぱい。隙あらばおっぱい。
夫に見てもらってる夜中に一回は粉ミルクにする予定だったけど、私が早々に乳腺炎になってしまい、最初の三週間はほぼ母乳のみで過ごした。(炎症を抑えるには子に吸ってもらうしかないらしいので)
その結果、子が粉ミルクをあまり飲まなくなってしまった……。搾乳した母乳を哺乳瓶に入れたものは飲むんだけどな。非常時に備えて母乳以外も飲んでくれるといいのだけれど。粉ミルクの味が嫌なのかな……。
調乳
お湯が出るタイプのウォーターサーバーとか、電気ポットとか、お湯の温度設定できるようなケトルを買うか…?と思っていたけれど、今のところ家にあったサーモスの魔法瓶にお湯を入れておくのでなんとかなっている。前述の通りあまり粉ミルクをあげてないからこれでいけてるのかも。
搾乳器
母乳量が多いのか、何もしてなくても噴水のように母乳が吹き出すようになって慌てて買ったのが搾乳器。そのまま子にやるとむせてしまうので、ちょっとしぼって勢いを収めている。まあ相変わらず子はむせているのだけれど…。
さっと取り出して使いたいので手動のもの。こちらはメルカリでほぼ未使用のものを買った。

メデラ 搾乳機 (手動) ハーモニー 搾乳機単体 軽量で小型 握りやすく使いやすい 母乳育児をやさしくサポート 150ml 005.2058
- 出版社/メーカー: メデラ
- 発売日: 2016/10/21
- メディア: Baby Product
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ヘアバンド
授乳してるととにかく前髪がじゃま!!夜中はヘアクリップを探すのもわずらわしいのでヘアバンドを首にかけて寝るようにしたら一瞬で前髪があげられて快適だった。
www.muji.net
おむつまわり
おむつは何種類か試してみて、子の体型にあってそうだったパンパースを使っている。おしっこをしたときに色が変わるラインが見やすい気もする。
おむつが臭わない袋と無印のバケツ
専用のおむつを捨てるゴミ箱みたいなのを買おうとしていたけれど、おむつが臭わないというビニール袋みたいなのにひとつひとつ入れて、フタつきのバケツにためている。無印のバケツは見た目がすっきりしてるのが良い。そのうち別の用途にも使えるかな…?

驚異の防臭袋 BOS (ボス) おむつが臭わない袋 Sサイズ 大容量 200枚入り 赤ちゃん用 おむつ 処理袋【ポップ柄/袋カラー:白色】
- 出版社/メーカー: BOS-SHOP
- メディア: Baby Product
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環境の整備
温湿度計
部屋の室温について体感で判断するのがなかなかにストレスだと気がついたのでさっと買った。暑く/寒くないか毎日何度も心配してたのがなくなって本当によかった…。そんなに高くなったのでリビングと寝室の両方に置いている。

タニタ(Tanita) 温湿度計 デジタル グレー TT-559 GY 壁掛け 卓上 マグネット
- 出版社/メーカー: タニタ(Tanita)
- 発売日: 2015/07/01
- メディア: ホーム&キッチン
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人感センサー
赤ちゃんを抱いたまま廊下のスイッチを入れるの大変だったので導入した。インターネットに繋げたりする必要がなくさっと使えてよかった。普通にものすごく便利なのでもっと早く使い始めたら良かった……。
ベビーベッドのレンタル
夜は寝室の隣にある和室に布団を敷いて寝かせていたが、授乳のためにものすごく眠い状態で部屋を移動するのがしんどかった。なのでベビーベッドをレンタルして大人のベッドの隣に置いている。配達も返却も組み立てもすべてやってくれるところにした。
ベッドに限った話ではないけれど、大きな家具の処分方法を考えなくていいのってこんなに気が楽なんだな……。所有しない幸せについて気がついた瞬間でもある。
衣類のたぐい
最低限だけ用意しておいて、生まれてから足りないものを足していくので間に合っている。
赤ちゃんっぽいファンシーな柄やモチーフが苦手だったので、最初は無地やワンポイントなどのシンプルなものを用意していたが、実際に着せてみると味気ない感じがしてしまい…。
フリルや花柄を赤子に着せて圧倒的に笑顔になった。赤ちゃんっぽい服って理にかなってる(?)んだな……。
乾燥機付き洗濯機
初任給のうち少なくない額をはたいて買ったドラム式洗濯機がここにきて本領発揮している。いや、前からものすごく便利だったんだけど、赤ちゃんがいるとなおさらありがたみがある。
赤ちゃんはとにかく服やタオルが汚れるのでさっと洗濯して数時間すると勝手に乾いてるのはありがたい。というか、赤ちゃんがいるのに天気を伺いながら洗濯物を干して取り入れるの無理では……?
雑誌などでベビー肌着は6枚くらい必要、みたいに書いてあったが乾燥機付き洗濯機があればもっと少なくても良さそう。
娯楽
育児はまあふつうに大変なので、一日の終わりに「はー!疲れた!」と言いたくなる。そういうタイミングでノンアルコール飲料を飲むようにしている。
オールフリーのライムショットはお疲れ様感があるのに当たり前だが酔わなくてすごい。もはやお酒いらないのでは?という気持ちにまでなってる。
ノンアル飲料に限らず、うまく息抜きできると良いですよね。

サントリー オールフリー ライムショット 350ml×24本 ノンアルコールビールテイスト飲料
- 出版社/メーカー: サントリー
- 発売日: 2018/07/17
- メディア: 食品&飲料
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赤ちゃんかわいい
赤ちゃん。まあそりゃあかわいいだろうと思っていたけれど予想以上だった……。顔を見るたびに「えっ、かわいい…!」「かわいすぎひん?」などと毎度のように思っている。泣いてる顔もかわいい。💩が出なくて顔を真っ赤にしてうなってるのもかわいい。
あと思っていたよりも動きがコミカル。大人二人だとそこまで大爆笑、ということはないと思うのだけれど、赤ちゃんの動きを見てゲラゲラ笑うようになった。赤ちゃん。かわいいですね。
▽ 夫が書いたもの
blog.gmork.in
自分の子に出会った日のこと
2019年9月19日。
ダラダラと続く暑さがパチと切り替えられたかのような爽やかな日。家のすぐそばに咲いた花のピンク色がいつもより透き通って見える。ふだんと変わらない玄関先の風景のはずだけれど、やはり特別な感じがしてしまう。もう進むしかないよっていう、試験の当日の朝みたいな、諦めにも似た清々しさ。
その日はこどもが生まれる日、ということになっていた。
おなかの子は逆子だったので、出産日が予め決められる予定帝王切開になった。妊婦最後の夜には新卒時代から大好きだったすし善のちらし寿司を食べた。夜はもっとどきどきして眠れないかと思っていたけれど、あっさりと朝になっていた。
病院に着き、直前のエコーをしてもらうがやはり逆子。そうだよね、つい今朝もみぞおちのあたりを頭突きしてたものね。この日は朝から緊急の帝王切開手術が入っていたので、わたしたちの手術はそれが終わり次第のお昼過ぎ、ということになった。
手術着に着替えて、ベットに寝かされて、点滴をつけられる。楽しみなような怖いような気持ちでただそわそわと待つ。正午くらいに「たぶん12:20ごろになります」と告げられる。ああ、20分後には十ヶ月近く付き合ったこのおなかともお別れなのか……。
手術がはじまる
手術室までは自分の足で移動する。手術室までの廊下、短めのレースのカーテンがひらひらしていて、日の光はからりとしていて、影がとてもきれいだった。生まれて初めての手術室。真ん中にはテレビで見たことあるような仰々しい台。でもまわりにはファイルなんかが置かれていて、想像よりかは事務室みたい。
台によじ登る。心電図やらなんやらの特別な機械が体に貼られる。背中をひんやりと消毒してもらい、体育座りのような体勢で背中をまるめる。麻酔の針が背中に刺されるのは、痛いというより電気がぴりと走るような感じ。
ちょっとすると背中にあたたかいものがじんわりと広がる。すぐに足がビリビリとしびれて動けなくなる。体に保冷剤を当てられて、冷たいか冷たくないかを答える。腕には冷たさがあるが、胸から下にはもう感じられなかった。
布で覆われていて私の方からは見えないが、どうやら体の一部が切られているらしい。当然だけど麻酔で痛みはなくて、おなかを何かでぎゅっぎゅっと押されているような感覚だけがある。ほどなくして夫が手術室に呼ばれた。(この産院では家族の立ち合いを推奨しているので、帝王切開でも夫の立ち合いができた。)
紫色の生き物
……生まれた。ほんとうに一瞬だった。
取り上げられたばかりの赤ちゃんは紫がかったうすいグレーで、白樺のような色で、血まみれで、おへそに管なんかつけてて、怪物みたいだった。
びっくりするくらいの力強い産声。声の小さい二人の子どもだし、新生児なんてふにゃふにゃ泣くものだと思ってたから、生まれて最初に発する声が、こんなにも目が覚めるものなのかとびっくりしてしまった。
赤ちゃんからしてみればさぞかしびっくりしただろうな。いつも通りぬるいお風呂みたいな子宮で機嫌よくしてたのに、何の前触れもなく呼吸の方法すら違う世界に連れて来られてしまって。自然分娩であれば赤子もそれなりに覚悟できたんだろうけど、そこはごめんな。そして赤ちゃんはこんなにも天地がひっくりかえるようなことが起こっても、泣く方法は知ってるんだな。
高く掲げられた紫の生き物を見ながらそんなことを考えていた。同時に涙がほわっと滲む。わたし、きょうは寝ていただけなのにね。
はじめて触れる
麻酔が効いて動けないので、台で転がしたりしてもらいながらベッドに移動する。手術室から病室へとゴロゴロと押してもらう。ああ、さっきのあの廊下。ついさっきまではおなかに赤ちゃんがいたあの廊下。途中で夫が駆け寄ってくる。嬉しそう。よかったな。
病室に入ってちょっとすると、きれいに包装された赤ちゃんが顔の横に置かれた。これがつい数時間前までわたしと血を共有していた生き物なのか。赤子は助産師さんに支えてもらいながらはじめての乳を吸った。自分でもよくわからないあつい何かが込み上げてくる。ああこれ、きっと巷でいう「尊い」って感覚だ。三十年近く生きているのに、まだ初めて体験する感情があるんだな。
赤子はまたどこかに連れて行かれて、体の動かないわたしは助産師さんに全力でお世話をしてもらう。誰かに全身を丁寧に触ってもらうのはこんなにも心地よいものなんだな。足が動かないのをいいことに夫にも全力で甘えた。赤ちゃんが生まれたのは昼なのに、そのあとはほとんど記憶がないからだいたいは眠っていたのだろう。覚えているのはものすごく寒くて毛布を首までかぶったことくらい。麻酔がちょっと切れてきた瞬間はなぜかものすごく快感で、不思議な夜だった。
自分の子に出会った日のこと
とにかく、夢みたいな日だった。
ものすごくあたたかくてありえないほど幸せ。これまでにも幸せなことはたくさんあったけど、幸せの次元が違うみたいだった。指の先まで満ち足りていた。
こんなにも幸せな出来事がこの世には存在するのだな。はじめまして、ありがとう、赤ちゃん。
この日のことを思い出すだけでこれからもずっとやっていけそう。それくらい電気が走るような日だった。
2018年、心に残ったベスト物件ふりかえり。
2018年、我ながらたくさんの物件を見てきました。そして物件ファンにはたくさんの記事を書かせてもらいました。 その中でも特に印象に残ったものをいくつかピックアップして2018年を振り返ります。
おしゃれでかわいい
誰にでも勧められるおしゃれでかわいい物件。ただおしゃれなだけじゃなくて、どこか一箇所でもかわいいポイントがあると一気に好きになる。
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お部屋にアーチがあるだけでたまらなくかわいいのですが、すごいのはその先。キッチンのすぐ後ろにネコ脚バスタブのお風呂がある〜〜!!柄入りのガラス窓好きとしても嬉しい家。(兵庫・元町)
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七月に新婚旅行でコペンハーゲンに行ってて、そこで泊まったAirbnbの家にすこし似ていてうれしいきもちになった。L字の海外っぽいキッチンもいいし、部屋から木の香りが漂ってきそうなのも素敵。(兵庫・御影)
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ウケはあまり良くなかった物件。笑 色のあるカーテンで仕切った実験的な部屋。この建物の他の部屋では別の色のカーテンが使われているそうなのですが、この部屋がいちばんかわいいです。(兵庫・青木)
思わずびっくり
ひと目見て誰かに教えたくなる物件。ひとクセあるけどそこがまた愛らしい。
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「元牛乳屋さん」という響きがもういい。淡い緑とガラス扉がとってもかわいい。ここでお店とかやったらたのしいんだろうな……。(京都・浄土寺)
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浴槽が二個並んでる!?!?と思いきや、サウナまであった。家でととのえちゃうのか。羨ましいな…。(兵庫・西宮)
レトロマンションへの憧れ
築30年〜50年くらいのマンション。古いマンション特有のロマンチックさが感じられて大好き。外装や共有部にまで凝ってる建物も多い。次住みたいのはレトロマンション。
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25帖のリビングの青いカーペットのまぶしさ。カーペット、さいきんの物件ではあまり使われてないけど独特のエレガントさがあって好き。ふるいマンションだからこそいいのかな。(兵庫・芦屋)
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レトロマンションは外観にまでロマンがある。素材感が素敵。疎水目の前という立地も最高にいいんだよな…。(京都・聖護院)
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ここも外観だけで大好き。アーチも螺旋階段も内側からしか見えない。住んでる人だけが味わえるロマンチックさがすばらしい。(兵庫・岡本)
屋上のある人生
一度くらいは屋上やルーフテラスのある家に住んでみたいよね。人生には屋上が必要だ。
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屋上にバーのあるシェアハウス。友達が住んでるので一度遊びに行かせてもらったんだけど、細かいサインまでデザインが入っていてすばらしかった。わたしが書いた記事をきっかけにこのシェアハウスに住みました!っていう人がいて感動した。一階に入ってるバーも素敵です。(京都・金閣寺)
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27帖のルーフバルコニーから京都を見渡す! ここまで広いともう何をしたらいいのかわからない。出町柳という立地も最高だ。(京都・出町柳)
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書き出しが気に入ってる記事。玄関の先に螺旋階段があるのも、部屋の真ん中にトップライトがあるのも素敵。こんなひとり暮らし、なかなかないよ。(兵庫・兵庫駅)
イマドキ団地リノベ
団地というだけでも大好きなのですが、さいきんはデザイナーや建築家がリノベーションしたものも多くてときめく。どれも均一な間取りの団地に唯一無二のリノベーションをする、というのもロマンがある。
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隣同士の二戸を大きな一部屋にしてしまったニコイチ団地。昔ながらの古い団地を今の時代でも暮らしやすく、というコンセプトがまずいいけどやはりデザインが素敵。確か三団体くらいがここの団地のリノベーションに取り組んでたかな?(大阪・寝屋川)
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かわいさに全振りの団地!団地のつくり的におそらく撤去できない構造壁があるんだけど、そこをアーチにしてしまうアイデアが良かった。(長岡京)
すごいよ八清さん!
京都の町家リノベといえばの八清さん。いつもすばらしいリノベーションでわくわくさせてくれるのですが、毎回その想像を越えてくる。京都に八清があってよかったな。
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家のなかにキューブ!?がある!?!?この箱自体が芸術作品みたいだ。(京都・下鴨)
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八清さんの町家リノベーションには毎度驚いてるんですが、そうかこう来たか!と思った物件。あかるい白ベースで、町家って「和」だけじゃないよね、って思わせてくれた家。(京都・丹波口)
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ここも家自体が作品みたいだった。記事情報が載ってたwebページに担当者の熱い思いとか完成までのいきさつ(照明を選びに行った話とか…)が載ってて読み物としても楽しかった。やっぱり素敵な会社だな。(京都・紫野)
やはり古民家はいい
古くて暮らしづらかったりもするだろうけど、どうしても古民家にしかない魅力にやられてしまう……。
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昔ながらのザ・京町家で状態のいいものって案外すくない気がしてる。町家のいいところが全部詰まってた。外観はあとからちょっと手を加えちゃったのかな……。(京都・紫野)
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ここも八清さん物件だけど古民家ジャンルに。純和風な縁側や和室もため息が出そうだったけど、そこにロマンチックな洋リビングという組み合わせがまたすばらしかったな。(京都・九条山)
2019年もたくさんのすばらしい物件に出会えますように!
ちなみにこの記事は、こちら↓がめっちゃおもしろくて影響されて書きました。
odmishien-zakki.hatenablog.com
東京に行くんだ。
12/4から一週間ほど東京にいます。とは言いつつ、これという大きな目的はないのですが……。
小さな目的としては、東京での暮らしを体験してみること。いまは住まいに関する文章を書く仕事をしているけれど、私はほとんど関西でしか暮らしたことがない。だからほかの場所での暮らしを試してみたかった。
ふたつめに、ゲストハウスに長く滞在する体験をすること。会社で仕事のできる宿を始めるのでその参考に。わたし自身は直接関わるわけではないけど、泊まってみたら何かいいアイデアが沸くかなーと。
そういうわけで、夫が二週間連続で東京に行く予定があり往復するのももったいないね、というタイミングで自分もついて行くことにしました。基本はカフェなどで仕事する予定です。どこでも仕事できるので、東京のいろんな場所に行ってみたい。おすすめの散歩スポットや仕事できる場所、銭湯などがあれば教えてください。
行ってみたい展示など
- 田根 剛|未来の記憶
- ICC
- hayのショップ
南港団地フォトウォークが楽しかったのでその写真とか。 #団地は愛
大好きなwebメディアOURSが団地で写真ツアーをするという。しかもレクチャーしてくれるのはこれまた大好きな写真家の平野愛さん。わたしが団地好きになったきっかけは、平野愛さんが撮る団地への引っ越し写真のシリーズだった。これは行くしかない。
南港ベイエリアで行われた団地ツアーは終始なごやかなムード。やわらかい天気と平野さんの明るい人柄とで、ずっと優しい時間が流れていた。テクニックというよりかは、写真を撮る楽しみ方を教えてもらったような気がするな。
秋冬の晴れた14時くらいの光が大好きだ。なんでもないふつうの床を撮ってもふんわりとした空気感が漂う。この光の感じ、今年に入って家で仕事してたら気がついたんだけどもっと早く知りたかったな…。
原田祐馬さんデザインの外壁の塗装とピンクのニュートラム。葉っぱのない木とのコントラストもきれい。
うーん、やっぱり床の反射が最高だ…。昭和の産物としての団地ではなくて、ここにちゃんと暮らしがある、っていうのにぐっとくる。
さいごは集会所でお話して、おしまい。写真を撮るのが好きになる一日だった。半日歩いてみてわかったけど、わたしが撮るものは建物とか構造物ばかりだった。平野さんは人とかシュチュエーションをよく考えてらっしゃって、これがあのストーリーのある写真に繋がるんだな、と思った。人を撮るのむずかしいけど、ためしてみたいな。
帰りはニュートラム。なぜだか哀愁漂うピンクのカラーリングがかわいい。こないだ決まった大阪万博2025でまた夢を見るのかな。
友人の結婚パーティのため梅田へと向かう。そわそわとしたグランフロントへの連絡通路から見える夕暮れのスカイビルが美しかった。
なにもない日に岡崎をうろうろするのが好きだ #きょうの京都
三連休の紅葉の京都。まちは人で溢れていて、ちょっと移動するだけでもたいへん。そういうわけで予定を立てずにいたけれど、図書館で借りたい本があったので岡崎をうろうろすることにした。まあ岡崎もそれなりに混んでいるのだけれど、なぜかあまりしんどさを感じない。なぜだろう。家から近いこともあるけど、道幅が広いとかちょっと腰掛けられるところがたくさんあるとかかな。あとは東山がすぐ近くに見えて緑が多いこと。
吉田東通りの中華そば〈みみお〉でラーメンを食べたあと、自転車でぶらぶらと岡崎へと向かう道の途中、焼き芋屋さんが芋を売る音が聞こえてくる。聞き慣れた「♪い〜しや〜きいも〜」とは一段階ほど高い、ちょっと勢いのある音。これはもしやと思い近くを通り過ぎる。やっぱり知り合いの竹村くんだった。
焼き芋とは関係のないところで何度か顔を合わせたことがあるはずなのに、彼が売る焼き芋は食べたことがなかった。せっかくだから、ということでひとついただく。焼き芋屋さんで焼き芋を買うのって初めてだ。岡崎公園のベンチに腰掛けさっそくひとくち。あれ、焼き芋ってこんなに密度が濃くて、情報量の多いものだったっけ…。その場では食べきれない大きさだったけど、焼き芋屋さんの「冷やしてもおいしいよ」のひとことがあったから、食べ残しではなくて帰ってからも楽しめるいいおみやげになった。
そのまま目当ての京都府立図書館へ。ここの図書館は吹き抜けの螺旋階段を下っていく構造が好きだ。下階から見える庭もいい。そして自分の人生とは関係のなさそうな、背の高い棚をあてもなくうろうろする。難しそうな俳句の雑誌とか、鬼に関する本とか、ポートランドのおしゃれな写真集をペラペラと眺めつつ、目当ての本をカウンターの裏から出してもらう。深田久弥著、日本百名山。
山が好きなので存在は知ってたけど、実際読むのは初めて。むしろ本であることすら知らなかった。なんとなく山を研究する学会みたいなところが協議してバランスよくおすすめリストを作ったのかなと思っていたけれど、登山好きの筆者が「俺が良かった山を紹介するぜ!」みたいに書いた本。けどそこがいいよね。誰かが自分の好きなものについて書いた文章はいつだっておもしろい。そういうのが好きだからこのブログを書いてるところある。
図書館を出ると、岡崎公園に車がたくさん停まっていることに気がつく。しかもよく見るとどれもヴィンテージ車。車にはそれほど興味がなかったはずなのに、モノのかっこよさにぐいぐい引き込まれていく。ああ、このまるいのがポルシェなのか。ランボルギーニって聞いたことあるけどこんなヘッドライトをしていたんだ。ヴィンテージカークラブという団体のイベントということだったけど、岡崎に来ると不意に知らない文化に触れられるのも楽しい。いっしょに来ていた夫は1970年のスーパーカーの本を買っていた。
それから当たり前のように蔦屋書店を見て回る。図書館のアカデミックさや知らない世界しかない圧倒感も好きだけど、蔦屋書店のキャッチーさやポップさも心地よい。売れ筋のカルチャー本やZINEといっしょに並ぶ普通のファッション雑誌や文字の大きな自己啓発本。堅苦しいものがない。何を手にとってもいい。まんべんなく手にとって戻してを繰り返していると、本のそばにかわいいパッケージのコロンが置いてあった。ためしにつけてみると、ものすごく好きな香り。家に帰って借りた本を読む間もいい気分がしたし、何ならお風呂に入って落とすのがちょっとさびしかった。来週くらいまで欲しかったら買ってもいいかな。
さいごはドイツパン屋さんの〈ベッカライ・ペルケオ〉でシュトーレンを買っておしまい。去年いただいたシュトーレンがあまりにもおいしくて、今年も絶対に食べたいと秋の始めくらいから待っていた。まいにちスライスしてゆっくり食べよう。シュトーレンが食べられるというだけでクリスマスが楽しみだ。
さいきん気付いたことだけど、何の予定もなくぶらぶらとする休日があると心の余白がずいぶんと広がる。そしてそれをするには岡崎がちょうどいい。緑と文化が集まった、大きすぎない場所。親から藤田嗣治の展示の券をもらっていたけれど、それはまた今度ということにしよう。いい日だったな。
28歳は美意識を高めたい。
11月12日に28歳になった。今年もまた自分のためだけに振り返りを書くね。いつもは気合を入れて誕生日当日に書いていたけど、今年はそういう焦りというか使命感がぜんぜんない。去年のブログにも書いたけれど、自分の中での「一年で一番大切な日」という感覚が薄れている。歳をとって自意識が落ち着いてきたからなのか。なんでもないふつうの日々が特別みたいに感じるし、通勤の往復ですこしずつ変わっていく風景を見てるだけでも楽しい。うーん、ずいぶんと生きやすくなったな。
27歳のこと
転職をした
はじめての転職をした。デザイナーからデザイナー/ライターになった。一日の半分くらいは文章を書いているかも。これまで文章を書くのはちょっと得意なのかな…?って思ってたんだけど、職業にしてみるとやっぱり難しいし全然だめ。書けば書くほどうまくなるというわけでもなくて日々苦戦している。書く量がふえて、インプットする時間が減ってる気がする。いい文を書くにはいい暮らしを知らないと、というところ。
健康になった
以前の会社はフリー食べ放題・まかない付きだったので、なかなか誘惑に勝てなかった…笑。けど転職をしてからは惰性で食べていたおかしをやめてお昼も自分で用意することになった。そのおかげか、栄養バランスやカロリーをよく考えるようになり自然と体重が減った。
それとしばらく続いていた生理不順が治って歯ぎしりが減った。新しい会社でやりたいこと・わくわくすることがたくさんできたり、日常的に人と楽しくお話する時間が増えたおかげか漠然とした焦りや不安がやわらいだ…のかな?(ねんのためですが、以前の会社が悪かったというわけではなく、やりたいことと現実にギャップが増えてきてただけなので…)
28歳はどうしたいか
美意識を高める
デザインをしていても文章を書いていても、自分の美意識のなさにがっかりすることが増えた。つくるものはもちろんのこと、自分自身の佇まいや暮らしまで美しくするようにしたいな。ちょっとした決断や身だしなみも慎重に。
時間の密度を濃くする
時間を増やすことはできない。何か新しくやるには何かを減らさなければならない。ふつうのことだけど、さいきんあらためて実感している。いままで本をもっと読みたいだとか、勉強をしたいだとか、加えていく形であれこれ挑戦してみては続かなかったのだけれど、こんどは目の前の、今ちょうどやっていることにもっと集中できるようにしたい。とりあえず最近はポモドーロテクニックというのを試していて、なかなかうまくいってるので続けたいな。
28歳が始まったところだけど、すでに楽しみなことがたくさんあってうれしいな。よい日々になりますように!
夫婦で話す時間が減ってることに気がついた
11月3日で結婚して一年がたった。昼間は自転車のイベントにふたりで参加したあと、家の近くのずっと行きたかった焼肉屋に行った。運ばれてきた赤い肉を目の前のコンロで一枚一枚焼いていく。出てきたものをそのまま食べるのとは違って、ずいぶんとゆっくり話すことができる。
食べながら気がついた。あれ、こんなにじっくり話すの久しぶりだぞ。最近は自炊が多いのと節約したいのとであまり外食してなかったしな。……よくよく考えてみると、以前は同じ会社で働いて19時すぎにいっしょに帰ってふたりでごはんを作って、ってやってたけど、今は夫が帰ってくるのは21時前だし、ごはんはだいたいひとりで作ってる。ちゃんと意識はしてなかったけど、じつは日に2時間近く会話が減ってたのだった。
話の内容は結婚記念日だからといって特別なものではなく、普通のこと。でも長い時間同じ場所にいないと話さないようなこと。さいきん感じていることとか、こういうのやってみたいとか、そういう些細なこと。締めのいちごシャーベットを食べ終わったころには、おなかよりも気持ちのほうが満たされていた。夫の人となりがまたすこしわかったような気がした。
じつは最近夫が私の意見を尊重しすぎるあまりに本音を言ってくれてないんじゃないかと不安になることが多かった。けどそう感じていた理由がわかった気がした。単純に前よりも考え方とか、気持ちとかを話す量が減ってたんだ。必要な情報の交換はしているつもりだったけど、それでは足りなかった。今日会社で起こった出来事については聞いていたけど、それについてどう思ったかまでは話せていなかった。
そんなことを考えた最初の結婚記念日。
大事なことはメッセンジャーではなくて、ゆっくり話せる時に。