七夕のふつうの日

目が覚める。汗はびっしょりだけど、さわやかな気持ち。暑さのせいか、朝はすっと起きられる。先週買った花がついに落ちてしまったので、フラワーベースを洗った。花がこんなに楽しいものなんて知らなかった。ユリの季節が終わらないうちに、また買って来よう。
朝は、レースのカーテンまで全開にして、外の様子を見る。葉が揺れる音を聞く。それから、パンを焼いたり着替えたり、ドタバタと準備をする。お化粧を始めるときに、窓を閉めて冷房をつける。ちょっと甘やかせてやる。洗面台から化粧ポーチを持ってきて、姿見の前に正座する。スーッと気持ちのいい空気がやってきて、ああ、今日も一日始まるんだと思う。わたしは、夏のこういう瞬間が好きだ。夏の好きな部分を挙げるときりがないけど。


昨日の夜は会社でお酒を飲んでいた。同僚に「最近いいことあった?」って聞いたら、「家の近くにおいしい中華料理屋さんがあることに気がついた」って言った。質問の仕方としては、抽象的でふわっとしていて、あまり良くはない。けど、同僚はこんなふうに、些細だけどちょっと楽しい気持ちを教えてくれるので、ついつい聞いてしまう。感じ方のすてきな人。いつもクスッとなるようなことを教えてくれて、すごく楽しい。会社にいるのに、女の友達とふたりで話すように会話をする。こそばがゆいような感じ。


今日は商店街の七夕祭りを通り抜けてきた。すごい、見渡す限り子供子供子供。地域の大人達と楽しそうにやっている。京都のこういう「まち」の感じが好きだ。フランクフルトを食べながら短冊を眺めると、「カセットがクリアできますように」って書いてあった。ゲームか何かかな。カセットという概念はとっくに消えたと思ってたから、なんだか可笑しかった。

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