教えることで得られたもの


11月20、21日とRails Girls Kyoto 4thという、プログラミングに触れたことのない女性向けのワークショップにスタッフ側で参加しました。わたしはコーチとして、ふだん見ているウェブサイトがどのようにできているかを、実際にwebアプリケーションを作りながら教えました。


もともと口頭ベースで人に何かを伝えるのってものすごく苦手だったんだけど、なぜだかうまくいったような、そんな実感が湧いています。苦手ながらも、気をつけたのが、「サーバー」とか「ライブラリ」みたいな専門用語は一切使わないこと。何かを説明するときは、その人が知っている言語で話す、ということ。例えばhomebrewの説明で、「パッケージ管理システム」って言っても伝わらないと思うから、使わない。自分が初めてやった時を思い出してみて、よくわからなかった部分は、とくにていねいにする。(ちなみに、我ながら気にいっている説明は「gemfileは指示書のことで、bundleっていうコマンドで発注をかける」というもの。)やー、自画自賛しちゃうんだけど、なかなかうまく教えられたんじゃないかなあって!

それからひとつ、とっても素敵なことに気がつきました。自分が教えたことに対して「え!すごい!」とか「やったあ!動いた!」って喜んでもらえるのは、とっても嬉しいということ。じぶんがやったことで驚いたり感動したわけでもないのに、見てるだけでこっちまで楽しくなっちゃう。こんな感覚は、今まで知らなかった。それから同時にハッと我に返った。わたしは全然リアクションできていない。だから何かをしてもらったときの感動を、半分も相手に伝えられていないのだろうなあと、反省しました。嬉しいときは嬉しいって、感激したときは感激したって、もっと言えるようになりたいな。


そういえば、わたしがこういうイベントを応援するモチベーションって、「楽しいから」とか「イケてると思うから」みたいな理由だけなんですよね。「なぜやるのか」とか「どういうコンセプトでやるのか」みたいなの無いのかよって感じなんだけど。
振り返ってみると、1年半前に大阪で開催された「Rails Girls」に参加して、とっても楽しかった覚えがあります。わけがわからないながらも、初めてwebアプリを作ることができた。プログラムの世界をちょっとだけでも知れて感動した。だから、今度は教える側で参加した。わたしはコードが書けるわけではないけれど、作る楽しさや知れる楽しさは伝えられると思った。
プログラミングを学ぶ方法なんて、googleで探せばいくらでも出てくる。けど、googleはそれを使う楽しさまでは教えてくれない。だからわたしは人に何か聞かれたときに「ググれ」なんてできれば言いたくないし、いちばん楽しい方法で教えてあげたい。それから、せっかくやるなら楽しみながらやりたい。いちばん楽しみながらやれると思ったのが、このワークショップだった。



そんなこんなで、コーチをやって本当に良かった! 教えることで自分と見つめ合えたっていうのはもちろんなんだけど、うまくいったという経験が、いまじぶんの中でキラキラと輝いています。ちょっとだけ前向きになったような、そんな気持ちでいっぱいだ。次があるなら、また参加したいな。