大文字山まで走りにいった - トレラン練習 2,3週目(9/19〜10/2)

大文字山を登って蹴上に降りてくるルートを走った。
大文字山はすぐに登れるのに京都を見渡せて楽しい。大学時代から何度も何度も来てる。自転車ですぐ行ける場所に手軽な山(丘?)があるのもいい。

大文字山を走ったのは二度目だったのだけれどバテバテで前より遅かった…。
暑くて汗をダラダラかき、水分が足りなくて元気が出なかった。直前にモリモリごはんを食べたのもよくなかったかも。登りがキツくてどうしても歩いてしまう。わりとずっとタラタラ移動してた。平らな部分と下りはたのしい。
土がフカフカでとってもきもちがいいよー。 Altraのトレランシューズは、幅広なだけあって土の柔らかさがよく伝わる。
上りがキツイけど慣らしていくしかないかなあ。
そしてそろそろリュック?を買ってもいいかも!


大文字山からの眺め



帰りに歩いた哲学の道がとても美しかった



喫茶若王子跡にニャンコがめっちゃいて気持ちがハフハフ、ハフハフとする・・・!

2,3週目の普段の運動

2週目は旅行に行っていたので特になにもできていない。
3週目は火金土曜日に7キロ程度走った。
土曜日はなぜだか体が軽くて、跳ねるような気持ちで走れて気持ちが良かった!
痩せてくるとこの感じが続くようになるんだけどなあ。
来週もこの調子で!
筋トレと会社の階段を8階まで登るのはだいたいできてる。
ダッシュとか交えてもいいかも?

食事

間食はしてなくて、おなかがすいたら野菜ジュースか豆乳。
平日で体重がちょっと減って、休日に外食して元に戻るパターンが多い。
2人で居酒屋とか行くと半分ずつ食べちゃうじゃないですか。あれどうしたらいいんですか!
いっそ大会まで禁酒してみる?

総括
  • 階段普通に登るんじゃなくてダッシュしてみる
  • 朝のジョギングは今の調子で
  • 外食行ったら食べる量を今までの8割程度にする
  • ジョギングが楽になるので、体重落としたい・・・(落ちない・・・)


わたしのシューズはこれ

トレラン練習 1週目(9/8〜9/18)

トレランの大会にでることにしたので、それに向けて現状をちょくちょく書いていこうかと思います。1週間とは?という感じですが、とりあえず日曜日でキリがよいので。

靴を買った

ALTRAのローンピークというもの。芦屋にあるSky High Mountain Worksに行って、選び方のスタンスを教えてもらいながら決めました。身軽さやスピードよりかは、ごつごつした道やけわしいルートを楽しみたい!というのを重視したので、そこそこしっかりしたものを。

山に行ってみた

さっそく五山の「法」の字の山へ。山というかは住宅地にある丘みたいな感じですね。母校の裏にこんなルートがあったとは…。あまり走ってなくて、ちょっと散歩した程度ですがすごく楽しかった…! アスレチックのようだった。鹿には2回会った。



初めてALTRAのトレランシューズを履いたのだけれど、土を踏みしめる感触が足の指に伝わってすごく気持ちが良い。心地よい! 比叡山くらいのちょっとした登山なら、しっかりとしたトレッキングシューズよりもこっちのが身軽で楽しいかもなー、なんて思った。次はちょっと距離を伸ばして平らな部分を走れるようにしたい!

普段の運動

目標では週2,3朝走る、という感じだったけど、10日間で2回しか走ってなかった……。
天気が悪かった、とかもあるけど、もう少し頻度を上げられるとよいなあ。
筋トレや会社の階段を8階までのぼるのはいまのところ毎日できてる!

食事

間食はしてない! おなかがすいたら野菜ジュースか豆乳を飲んでいます。
夜なにもないときは味噌汁と豆腐を食べている。たんぱく質多めに、とかはあまり意識できてない。
飲み会が少し多めだったかも。飲み会のとき食べ過ぎてしまうのはどうしたらいいんだろう。
ビールは1日1杯まで、というのは意識できている。先週の日曜日飲みすぎたけど…。

総括
  • 朝走る頻度上げられるように
  • 飲みに行くの週1くらいに抑えたい
    • 会社のパーティとかで飲まないようにする
  • 体重変わってない、落としたい…😇(-0.4kg)
  • 山走るぞ!

トレランの大会に出ることにした


12月に京都で行われるトレランの大会に出ることにしました。距離は30kmで、累積標高も低く比較的初心者向け、とのこと。
もともと自然の中を走るの気持ち良さそうだなあと思って気になっていたのと、朝走るモチベーションになるようなイベントがあるといいなと思っていたのと、会社の人が何人か出るというので深くは考えずに申し込みボタンを押していた。何かを決めるとき、だいたいいつもこんな感じ。
それで、3ヶ月後に向けて準備をしていかなくちゃなあと思ってこのブログを書いている。人から見える場所に書いて残しておかないと、締まりがないので…!

目標

  • 初めてなので、とりあえず時間内に完走する
  • 準備さぼらずしっかりする

練習

8月暑すぎて朝あまり走れなかったので、頻度を戻していく。2ヶ月前くらいにはしっかり走り込めるといいな。

普段すること
  • 今まで通り、平日の朝に川沿いを走る(週2,3)
  • オフィス(ビルの8階)まで階段を使う
  • 月3くらいで山に走りに行きたい・・・!(できるのか?)
  • 筋トレ
    • プランク(30秒〜60秒)
    • スクワット(10回3セット)
3ヶ月前(9/8〜10/8)
  • 朝のランニング(6〜7km)
  • 山は無理せず慣れるまでゆっくり(5〜7km?)
2ヶ月前(10/8〜11/8)
  • 朝のランニング7〜8km
  • 山ですこし距離を走り始める(〜10kmくらい)
1ヶ月前(11/8〜11/26)
  • 朝のランニング(8〜9km)
  • 山でいちど20kmくらい走ってみる
2週間前(11/26〜12/10)
  • 朝のランニングはゆっくり控えめに(3〜5km)
  • モチベーションをたかめてゆく

食事

走ってるとき、体が重いな〜と思うことがよくあるので、体重を落としたい。体脂肪率を落として筋肉量を増やしたい。なので量を抑えつつタンパク質多めにとるといいのかな?

朝食
  • タンパク質意識しつつ食べたいものを食べる
  • 最近はトースト半分、ゆで卵、ハム、レタス、ヨーグルトみたいなメニューが多い
昼食
  • 会社で出る日替わりランチ。自分で量を調節できるので、控えめを意識しつつサラダを多めにする
  • 白米と玄米が選べるので玄米にする
間食
  • やめたい・・・(がんばる😇)
    • お腹が空いたら野菜ジュースとかを飲むといいのかも
夕食
  • たんぱく質を意識しつつ控えめにする
    • 味噌汁は好きなので作る。野菜を多めにする
    • たんぱく質はコンビニのサラダチキンとかから取るといい…?
    • 夜は揚げ物やめる!(コロッケが好きでついつい買っちゃうけど控えよう)
  • ビールは1缶まで。それ以上飲みたいときはハイボール等糖質少なそうなものにする
  • 飲み会で食べる量セーブするのどうしたらいいんだろう・・・!
    • 夜外食する場合は昼食や次の日の朝食で調節するといい?

睡眠

  • 朝7時に起きて長めに走りたいので1時前には寝る
    • 6時間は寝たい
    • 早く寝れるよう夜のtodoを効率的に出来る方法考える

シューズやウェアなど

  • 2ヶ月前には靴買いたい
    • 今気になってるのはaltra
  • ウェアやリュック(?)が必要そうだ・・・!


写真は何の関係もない西穂高

秋の隣で

8月31日というのはなんだかずるい。字面がまずずるい。こちらの気持ちなんておかまいなしに「夏」の終わりはここです、と、宣言しているかのようなずるさ。それでいて、実際は夏なんだけど夏じゃないようなおかしさもある。朝晩なんかは涼しくて、薄手の毛布に丸まって寝る。昼間の日差しは暑いけれど、日陰に入ると涼しい。昼休みにすこし散歩して、御所のベンチでぼーっと花が揺れるのを眺めていた。夏の終わりを自負しながら、吹く風はすでに夏じゃないんだもの。


たくさんお酒を飲んで知らない間に眠ってしまった次の日、ふと目を覚ますと、目の前ですきな人が眠っていた。かわいい顔をしていた。なんということでしょう。起きるのがもったいなくなって、わたしはまた目を閉じる。ちょっとしてからまた目をやると、変わらず同じ様子で眠っていて、ほわほわとした気持ちになって、やっぱり目を閉じてしまう。特別なイベントでもなんでもないはずなのに、こんなに嬉しいことがあるなんて。こそばゆい時間を繰り返しているうちに、なんだかおなかが空いてくる。あいふぉんを見ると12時を過ぎている。すこしの気だるさは、前日飲みすぎたせいなのか、夏の暑さのせいなのか。ベッドに腰掛けてくつしたなんかを履いて、簡易版の身支度をする。

玄関の扉を開くと、風が吹いていた。
その風は、いままでの長くて険しい暑さを一瞬で忘れさせるようで、なんだか嬉しいような惜しいような。夏のいろんなものを持って行ってしまうようだった。そうか、もう8月も終わりだもんね。終わろうとしている季節の一日に、読んだばかりの歳時記の、知ったばかりの季語を使って俳句を作った。

まどろみを 破る空気に 秋隣る


「秋隣る」というのは、秋っていう字が入っているけれど夏の終わりを表す季語。秋の訪れを感じる時分をいうらしい。「隣」ということばに、隔てるものは壁一枚しかないような、すぐ近くにぴったりとひっついてるような親しみがあると書いてあった。さりげない一文字なのに、距離の近さを感じられてとてもかわいい。別のサイトを見ていると、同義語の「秋近し」は、こよみの上で秋が近いことだけど、「秋隣る」は、肌で感じる近さだと添えられていた。息が聞こえるくらい近くで眠ることと、肌で感じられる秋の近さをかけて、「秋隣る」を使った。以前にも俳句を作ったことがあるのだけれど、そのときも夏の終わりだった。明日から9月が始まります。

味噌汁が好きだ

味噌汁が好きでよく作っている。半年くらい前までは出汁をとったことすらなかったのだけれど、すっかり夢中になってしまった。今では冷蔵庫に味噌を4種類ストックしているくらいだ。こないだ飛騨に行ったのだけれど、自分へのおみやげには迷わず味噌を買った。昨日作ってみたら、そこそこ気に入るものができたので、この半年で試したことを書いてみようと思う。

出汁

  • 昆布と煮干しを一晩水出ししたものを使っている。
    • 作る前日の夜に、水に昆布と煮干しを突っ込んで冷蔵庫で放置する。
    • 一日以上置くと煮干しのクセが出てあまりおいしくない。
    • お茶を入れるような細長いポットに入れると冷蔵庫で場所を取らない。
  • 昆布のだしだけで作ってみたこともあったが、上品すぎて物足りなかった。
  • 鰹節のだしも試したが、火に通したりこしたりするのが面倒。
  • 「だし」として売られているものは試したことがない。

味噌

  • 2種類以上を混ぜるとおいしい。
    • 米味噌と麦味噌を混ぜるのがオーソドックスなのかな?わたしは甘めの米味噌が好きなので、米味噌同士を混ぜたりしている。
    • スプーンを洗うのが面倒だから3種類ということはあまりない。
    • 1種類だけだとシンプルで物足りない。
  • 味噌自体にはそこまでこだわっていない。適当に買ってる。

具材

  • 油揚げが好きなので大体入れてる。
    • 1枚買ってきて、湯通しして、三等分して、余りは冷凍している。
  • 季節のものを入れると盛り上がる。
    • 春は菜の花、夏は茄子、冬は大根とか。
  • 歯ごたえが違うものを入れるとおいしい。
    • 茄子を煮るとヘナヘナになっちゃうんだけど、焼いたものをあとから入れるとしっかり茄子の味がして美味しかった!
  • カラフルになるとより楽しいけど、面倒なのでそこまで気にしない。

仕上げ

  • 出来上がってからスプーン一杯程度の油を入れるとコクが出ておいしい。
    • サラダ油はわりと無味無臭なのでイマイチかも。
    • 今はなたね油かひまわり油を使っている。なたね油の香りが好き。前に落花生油入れた味噌汁がおいしかったので試してみたい。
  • お椀に盛ってから刻みネギを入れるとシャキシャキしておいしい。
    • 上に書いたように、歯ごたえが違うものが入っているとおいしい。
    • ネギ刻むのはだるいので刻まれたやつを買っている。
  • 冬は柚子の皮を乗せたりするが、刻むのが面倒で困る。


こんな感じであれこれ試している。極力だるくないようにしたい。わたしは味噌汁のことをおかずの1種類として考えているので、少し濃いめに作っているけれど、汁物として考えるなら薄めのほうがいいかも?
何かいい味噌汁アイデアがあればとても知りたい!
旅行するたびに各地の味噌を買ってまわりたいな。


yulily100.hatenablog.jp

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今宵堂の千鳥皿

四月にお皿を注文した。「今宵堂」さんの「千鳥皿」というお皿である。
今週の頭に焼きあがったという連絡が来たので取りに行った。

一枚でも良いけど二枚ならべると夫婦のようでまたかわいい。
何を乗せると引き立つかしら。今宵堂は酒器をつくる工房だから、やはりアテを盛り付けるのがいちばんしっくりくるのかな。
下鴨神社のみたらし祭りで買った米ワインが家にあるから、それに合うなんだかすてきなもので最初を飾りたい。


わたしが今宵堂のことを知ったのは、この記事がきっかけだった。

夫婦が営む京都の酒器専門店・今宵堂が提案する「毎日が楽しくなるお酒のある生活」 - 特集 - HereNow Kyoto(ヒアナウ京都)


賀茂川のほとりで夫婦で酒器の工房をしている、それだけでずいぶんとすてきだ。けれどそれ以上にわたしが感銘を受けたのが、毎日必ず「晩酌」をしている、ということ。
記事を読む限りの情報しかないけれど、二人にとっての晩酌は儀式のようである。食事の前に少しだけ飲んで、一日をリセットする。晩酌という行為が、日々を幸せにする。
今宵堂のSNSを覗いていると、「晩酌」は家で自分で作った酒器を使っていたり、居酒屋で揚げ物だったり、はたまた川でハンバーガーだったりする。そのくらいの気取らないラフさがまた、豊かで愛おしい。


25歳になったくらいから、豊かに暮らすには一日一日を楽しくするしかないんじゃないかなあと思うようになった。
それまでは、どうしても他人が羨ましく見えるし、たくさん稼いでたくさん贅沢したい、もっと、もっと…… なんて考えていたけれど。
自分を満たすのは自分のみである。他人でもモノでもない。日常のなんでもない瞬間をどれくらい大切にできるか、なんじゃないかと思う。

そして、今宵堂のふたりは、それぞれの必要十分を知っている。多すぎでも少なすぎでもなく、ちょうどよい加減を知っている。たまらなく粋なひとたちだ。
そんな暮らし方はわたしの理想のひとつである。

www.koyoido.com

名前をつけてやる!

スピッツに、あんにゅいな猫がジャケットになっている「名前をつけてやる」っていうアルバムがある。このアルバムに入っている「名前をつけてやる」っていう曲ががすごく好きだ。ことばをころころ転がすような歌詞がいい。それで、この曲が原因かはわからないけど、名前をつけてやる!って言いたくなることがある。人に対してなのかモノに対してなのか。それとも気持ちとか触感みたいに、目に見えないものに対してなのか。名前をつけるのはなんだか儀式のような行為である。不確定なものは、不確定だから扱うのがむずかしいけど、名前をつけると輪郭が見えるようになる。誰かに何かを伝えるとき、名前がついていないことを伝えるのは難しい。いいことばかりかと言われると、そうでもないかもしれない。ぼんやりとしているからいいこともある。幸せだとか嬉しいとかいうきもちは、ぼんやりふわふわとしているのに、この感じには四文字の名前しかついていない。四文字を唱えるあいだにほんとに伝えたかったぶんの少しは減っているんじゃないか。それから、一度定義してしまうとその呪縛から逃れにくくなる。花を活けるための道具には「花瓶」という名前がついているけど、花瓶という名前に惑わされて、部屋に花を飾るのには何か筒状のものが必要な気がしてくる。ほんとうは花のある良い空間が作れればなんでもいいはずなのに。そういうわけで、名前をつけるのはちょっと呪いに似ているのかもしれない。だから、名前をつけてやる!っていうのはなんだか力強くて緊張感のある言葉だと思う。そしてわたしはそういう気持ちになることがある。


名前をつけてやる

名前をつけてやる

アルバムのネコ


これはなんの関係もないけどこないだ見かけたあんにゅいなネコ

こんな日はデルタに行ってしまう

今週はちょっと大変な一週間だった気がする。お昼過ぎに胃がいたくなるとか、食欲が湧かないとか、微熱が続くとかそういうの。木曜に目が見えにくくなったり、金曜にヘトヘトになったりで、ちょっと休憩しようかなあと思った。精神的にはずいぶん元気になったんだけど。三連休は大好きな島に行く予定だったけど、やめにして家でゆっくりとしていた。

今日はちょっとやなことがあってウワアとなっていた。ほんとなら我慢するようなことだけど、今日ばかりはちょっとわがままになってもいいかなと思って子どものふりをした。嫌な性格。そしてさめざめとデルタに向かった。こんな日はデルタに行ってしまう。みじめな気持ち。すごく疲れていた。去年の大晦日にメソメソしながらネギを買いに行ったことを思い出していた。だけどデルタはそんなことなんておかまいなしに、真夏のいい昼下がりで、キラキラとしていた。甘ったるい缶チューハイを空けながらうなだれていた。

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今日で一区切りだ。なんだか、いろいろあったなあ、と思う。いいことも悪いことも。痛いなー、起こさないでよ!って思いながらも、魂を揺さぶられて目を覚ます。目を覚まして、自分は何を大切にしていきたいかを意識するようになった。人のために何かすることについて考えるようになった。ずっと向き合っていかないといけない弱点にも気付かされた。苦しいこともあったけど、この期間があって良かったと思っている。つねに焦っていて、つねに走っていた。じぶんで言うのもなんだけどすごくがんばったと思う。本当に疲れてしまっているが、少しずつ進めている。それでいいんだと思う。

雨とドビュッシー

夏の朝はどうしても早くに目覚めてしまう。大音量で蝉が鳴いていたりして威力全開だ。汗びっしょりで、自分が持っているエネルギーを感じる。なんだかさっぱりとしている。何もしていないのに、ジョギングのあとみたいだ。生きている、さあ今日も一日が始まる! って感じ。今の家に住んで最初の夏が来て初めて気がついたけれど、わたしはこの瞬間が好きなようだ。

今朝も違わずそうだった。雨の音に、神経がカッとなって、さぁ朝だと思った。
前に住んでいた家は、車の走る音や救急車両のサイレンばかり聞こえた。わたしはそのことがとにかくストレスでストレスで仕方なかったんだけど、今の家はそんなことはない。今日なんかは、雨の音と、葉が揺れる音と、鳥の鳴く音の三つだけ。ザアザアと降っていて、無性にクラシックが聴きたくなってショパンを流してみた。ちょっと違うと思ってドビュッシーに変えて、ああこれだと思った。雨の音と相まってすごくうっとりとする。恍惚とした気持ち。

それから、花器の水を替えて水周りの掃除をしてみたけど、なんだかだるい。ゴミくらいまとめようと思ったのだけれど。体温計を咥えてみると、37.02度で、ちょっとだけ体温が高いようだった。さっとあきらめて、ソファにごろんとなりながら本を読む。リルケの「若き詩人への手紙・若き女性への手紙」という本だ。女性の運命とは何か、という章が面白かった。短い本なのに難しくて、読むのに何日もかけていたけど、家を出るちょうどその時間に読み終わった。

雨のドビュッシーと、けだるい体と、本を読み終わることが重なって、今日はなんだかすごい日だ…!と、ちょっと興奮しながら家を出た。

電話したくなることがある

電話はなんだか、暴力的な感じがする。不連続。それまでの日常なんておかまいなしにコール音が鳴る。家で本を読みながらゆっくりしてようと、居酒屋で友人と近況報告していようと、帰宅の電車についていようと関係ない。あ、電話だ! って思ってびっくりする。電話じゃないといけないなんて、何か悪いことでもあったんじゃないかと思う。取れないとなんだか申し訳ない気持ちになる。電話をかけ直すのも億劫な感じがして、ついついそのままにしてしまう。

そんなことを考えておきながらも、電話をしたくなることがある。誰かの声が聞きたくて。ひとりよがりな話を聞いてもらいたくて。
文脈を奪ってしまうことをわかっていながら発信ボタンを押す。
忙しかったかな…? なんて、ふと我に帰り後悔する呼び鈴五回目、「もしもし…?」と、ちょっと不思議がる様子で電話が繋がる。
その時間だけは、相手を独占するようで、いじわるで卑しくて、ぜいたくな気持ち。
自分はなんていやなやつなんだろう。けど、すごく嬉しくなって、他愛もないことをたくさん話す。
それから満ち足りた気持ちになって、電話を切った。